車のサブスク?残クレと何が違うの?カーリースとの違いは?
KINTOって、契約終了後に買取もできるの?
今回はそんな疑問をたった5分で説明していきます。
なぜなら、『車のサブスク』ってよくわからなかったり、カーリースとの違いやリース会社によって内容が違ったりするからです。
KINTOはトヨタのサブスクリプションサービスです。車のサブスクは、いわゆるカーリースと同じ契約です。
当ブログでは『車のサブスク=カーリース』としています。
結論:トヨタKINTOは契約終了後に買取できません。
本記事を読めば、買取できない理由と買取ないことのメリット・デメリット、そして何に注意すれば良いかを知ることができます。
買取できないことはデメリットしかないでしょ?
と思った方は少しだけでも見て行ってください。たった5分で読みきれます。
超簡単!トヨタKINTO(キント)とは?仕組み/プラン/車種を紹介
トヨタ直営の子会社でKINTO(キント)とは、車のサブスクリプションサービスで毎月定額で支払いをすることでトヨタの新車に乗れるサービスです。
ここでは超簡単にKINTOの概要について解説していきます。それぞれ詳しい説明は《関連記事》に進んでもらえるとわかりやすいです。
トヨタKINTO(キント)の仕組みとは?
KINTOはリース契約になります。つまり、車を借りる契約になり、最後は返却します。
契約期間を【3年・5年・7年】の間から自分で選び、返却に合わせて他の車に『乗り換え』するのが一般的です。
《関連記事》
トヨタKINTO (キント)って、どうなの?仕組みを初心者向けにトヨタユーザーが徹底解説
トヨタKINTO(キント)のプランって何?
- 初期費用フリープラン:頭金0円で新車に乗れるプラン
- 解約金フリープラン:頭金が必要になるが、途中解約した場合に解約金がかからないプラン

契約期間が決まっているなら初期費用フリープラン。
もしかしたら途中解約するかも…と思っている方は解約金フリープランを選択するのが良いですね。
例えば、日常使いでこの先何年も使うつもりと分かっているのか、転勤で何年車に乗ることになるのかわからない、など状況に合わせてプランを決めます。
トヨタKINTO(キント)の取扱車種はトヨタ車全部?
KINTOではトヨタ車のみの取り扱いになります。しかし、トヨタ車全てを取り扱っているわけではありません。
また、新型プリウスUグレード(コスパ良き)など、KINTOのみの取り扱い車種もあります。
《関連記事》
【2023年10月最新】トヨタKINTO(キント)全取扱車種を紹介します。
KINTO(キント)は買取できない…?その理由とは


KINTOでは契約年数や契約プランに関わらず、契約途中・終了時にその車を買い取ることはできません。
大きく2つの理由があり、
- KINTOのコンセプトが『車は所有から利用の時代』だから
- クローズドエンド方式でリース残価を決めているから
買取できない理由①:KINTO(キント)は『車を所有するのではなく、利用する』というコンセプトで作られている
KINTOは『車は所有から利用する時代』というコンセプトで作られています。最新のトヨタ車やレクサス車に数年単位で乗り換えられるサービスです。



家は賃貸がありますよね?音楽や映画などは自分で買わずにサブスクやレンタルで見ることが普通になってきました。
なぜか車は買うものと思っている方が多いです。でも、今の時代には所有よりも『利用』する方がしっくりくる方も多いのではないでしょうか?
そのため、KINTOは買取を前提としていないサービスです。KINTOは車両本体代金以外に税金や任意保険料、メンテナンスなど車にかかる費用はほとんどコミコミになっているサービスで自分で支払うのはガソリン代(・駐車場代)くらいのもの。総額で比べれば、購入よりもお得になる方は多くいます。
つまり、車にかかる料金は月額料金に全てコミコミにして、一定期間だけ借りて使う。そんな車との付き合い方がKINTOなんです。
買取できない理由②:KINTO(キント)はクローズドエンド方式のリースで残価を設定している
KINTOはクローズドエンド方式のリース契約で、契約終了時には必ず車を返却しなければならないため、買取はできません。



クローズドエンドとは…?
何、言ってやがる…
クローズドエンド方式とは、契約時に車の残価(契約終了時の予想下取り価格)を設定し、その分だけ月額料金を安くする仕組みです。残価は市場価格変動や景気変動による残価精算(差額の支払い)は発生しません。
つまり、契約終了時に追加料金はないよって契約です。※傷や走行距離超過などがなければ
もう一つにオープンエンド方式というものもあって、逆に最後に中古車市場などの影響も考慮して、最終金額を決める契約方法もあります。KINTOはクローズドエンド方式だがら、最後に追加料金をガッツリ取られることはありません。




例えば、400万円の新車が5年後に250万円で売れると予想した場合、残りの150万円を分割払いすることで400万円の新車に乗ることができます。


KINTOなら5年後に中古車市場がどうなっていても契約者は追加請求なく手放すことができます。ただし、オープンエンド方式の場合、5年後に車の価値が200万円になった場合に追加で50万円の紫原がいた必要なります。
つまり、KINTOはクローズドエンド方式のリースという契約形態にすることで
- 月額料金が安くなること
- 契約終了時に追加請求されないこと
の代償として車を買取できないこととしています。
【補足】残価設定型クレジットと何が違うの?
残価設定型クレジット(以下、残クレ)とKINTO(車のサブスク)はよく似ています。例えば、将来の車の価値を決めておいて、その分を差し引いた分だけ支払うことは最も大きな似ているポイント。ただし、月額料金に含まれる内容はかなり違うのでしっかりと理解しておく必要があります。
残価設定型クレジットとは?
残クレは『数年後の車の下取り価格を決めておいて、その分は払わないでローンを組もう』という契約方法です。


KINTOと残クレとの違いを紹介します。
項目 | KINTO | 残クレ |
---|---|---|
総額 | ※条件による | 残クレより抑えられるKINTOよりやや高め ※条件による |
契約期間 | 3年・5年・7年 | 1〜5年で1年ごと |
期間満了時の選択肢 | 乗換or返却 | 買取 | 乗換or返却or
車種・グレード・オプション ※ヤリス・2WDのグレード・オプション数 | 普通 ※8種類 | ※17種類 | 自由度高め
月額料金 | 高め | 安い ※総額では高くなるかも |
月額料金の内容 | 登録時諸費用 税金 メンテナンス代 任意保険料 車検代など | 車体代金車両代金 登録時諸費用 ※その他は原則実費 |
値引き | 不可 | 可能 |
最も大きな違いが月額料金に含まれている内容です。
残クレ;初期費用のみ含まれますが、その後の自動車税やメンテナンス・車検、任意保険料などは含まれていません。
KINTO:初期費用に加え、税金・諸費用・メンテナンス・車検費用・任意保険料までほとんど全てが月額料金に含まれています。
そのため、総額で比較した場合はKINTOの方が安くなる可能性があります。
KINTO(キント)は契約終了後に費用がかかる?買取できないデメリットとは
KINTOは契約終了後に買取できません。選択肢がないことでデメリットはどうしてもあります。
具体的なデメリットは
- 車を自分のものにできない
- 追加請求が高額でも買取できない
- 中古車市場が好調な場合には利益を得られない可能性がある
それぞれ詳しく解説していきます。
買取できないデメリット①:KINTO(キント)では車を自分のものにできない
KINTOは車を自分のものにできないため、契約終了後に必ず車を手放すことになります。なぜなら、車の所有権はKINTOにあるからです(使用者が契約者あなた)。
例えば、KINTOで3年間アクアに乗っていたとして、3年後にすごく気に入っても、買取ることはできず、返却しなければいけません。どうしても同じアクアに乗りたければ、新車で別のアクアに乗り換える契約となります。ただし、乗り換えのタイミングでの取扱車種・グレードとなるため、全く同じ車にできるかどうかはわかりません。
KINTOは車好きや愛着を持って長期で乗りたい人にとってはデメリットと感じるかもしれません。
買取できないデメリット②:KINTO(キント)は長距離運転など追加料金が高額でも買取できない。
KINTOは契約終了時に通常使用では追加請求されません。そのため、数年後の車の価値を維持するための制限があります。
具体的には
- 走行距離制限(1,500km×契約月数)
- カスタマイズ
- 改造
- 喫煙
- ペット
を制限・禁止しています。上記内容を行った場合は契約終了時に原状回復のための追加料金がかかります。
例えば、3年契約であれば走行距離制限が5万4,000kmとなります。超過した距離について1kmあたり11円(税込)です。そのため、たとえば、6万km走った場合は6,000km×11円で6万6,000円を追加請求されます。※レクサス車は1kmあたり22円(税込)
傷などの場合、トヨタ車は1点1,100円(税込)、レクサス車は1点2,200円(税込)かかります。







追加請求が高くなるなら、買取しちゃおうかな。
ということはKINTOではできません。
自分の思い通りに自由に使い方や長距離運転する方、車好きで自分で改造などしたい方にとっては大きなデメリットになります。
《関連記事》
走行距離制限があるからこそKINTO(キント)がおすすめ!契約前に知っておきたい4つのこと
買取できないデメリット③:KINTO(キント)は中古車市場が好調な場合に利益を得られない
KINTOは中古車市場が好調な場合には、自分の車を高く売るチャンスを逃す可能性があります。 KINTOは契約開始時に残価(将来の車の査定額)を設定して、契約終了時には残価精算(追加請求)しないとしています。
もし、契約終了時に中古車市場が好調な場合に、自分で売った場合に利益を得られるかもしれません。ただし、KINTOなら中古車市場が不調で残価以下に車の価値が下がっていても、差額を補填する必要はありません(リース会社によっては差額補填する必要あり)。



正直、将来の中古車市場なんてわからないので、突然の高額請求されるリスクよりも決まっていた方が安心です。
中古車市場が好調でも、不調でも買取できないことは契約前に理解しておきましょう。
KINTO(キント)は契約終了後に買取できないメリット
KINTOで契約終了時に買取できないことでデメリットを解説してきました。ただし、買取できないことのメリットもあるんです。
メリットなんてないっしょ。
と思っている方こそ、見出しだけでも見てもらえると嬉しいです。
買取できないメリットは
- 中古車市場に影響されない
- 売却手続きの面倒がない
- 最新の車に乗り続けられる
- 乗り換えしやすい
買取できないメリット①: KINTO(キント)車の価値が下がった場合や中古車市場が不調な場合に損をしない
KINTOは契約開始時に終了時の車の価値を決める契約です。もし、車の価値が下がった場合や中古車市場が不調(中古車が安い)な場合にも契約終了時に追加でお金を払う必要はありません。
ただし、追加請求される場合もあります。例えば、明らかな傷や凹みがあったり、走行距離制限を超過していたり、改造やカスタマイズしていたりした場合には追加請求の対象となります。一般的な使い方をしていれば原則追加請求されません。
例えば、新車で400万円の場合、残価(将来の車の価値)は250万円と仮定します。5年後に、中古車市場が不調で相場が200万円だったとします。この場合、残クレやオープンエンド方式のカーリースなら50万円の損失が出ます。


ただし、KINTOの場合は差額の補填はありません(クローズドエンド方式)。
将来の車の価値や中古車市場を気にせずに追加請求されないことは大きなメリットです。
買取できないメリット②:KINTO(キント)は売却手続きの手間やリスクがない
KINTOは契約終了時に売却手続きの手間やリスクを気にする必要がありません。つまり、契約終了時にKINTOに返却するだけです。
自分でディーラーや中古車販売店などに見積もり依頼したり、価格交渉したりする手間やリスクがありません。
私は3年前に購入した車をディーラー4つの中古車販売業者に下取りを依頼しました。ディーラーはメーカーが違っていたこともあり、下取り額が低く、中古車販売業者は車を持って行ったり自宅にきてもらったり、価格交渉したりでめちゃめちゃ大変でした。時間も何日もかかり大変…
自分の車を売ることの手間やいくらで売れるかリスクがないことは非常に大きなメリットになります。
買取できないメリット③: KINTO(キント)は最新の車に乗り続けることができる
KINTOは契約終了後に乗り換えるか、契約終了するかの2択です。そのため、最新の車に乗り続けることができます。
最近の安全性能と燃費を手に入れられます。そのため、安心感を持って運転でき、ガソリン代も抑えられてお得です。
買取できないメリット④:乗り換えが楽
KINTOでは契約終了前に連絡があり、乗り換えするか、契約終了するか決めます。
乗り換えする場合には簡単な手続きでOKなので、車種とグレード、オプションを決めれば新車に乗り換えることができます。継ぎ目なく、乗り換えられるので安心です。契約終了の数ヶ月前にKINTOから蓮レクがあるので、忘れる心配はありません。
例えば、子育て世代であれば結婚や子供の人数・成長に合わせて、欲しい車が変わってきます。そんなときにKINTOであれば、数年おきに今の自分にあった車に簡単に乗り換えられるのは大きなメリットです。
購入となれば、数百万円の現金が必要だったり、10年近く乗るつもりで購入したりする方も多いですよね。
- 今はコンパクトカーで十分だけど、5年後には子供も大きくなって今のうちにミニバンを買っておこうかな。
- 2年後に子供が増えて、軽自動車では小さいと感じるかもしれません。
と思ったりして、必要以上のお金がかかるかもしれません。
数年後にどうするか選択できるKINTOなら、今のタイミングに必要な車にお金をかけられるので、満足感が高いカーライフに近づけます。
KINTOに向く人・向かない人
- 毎月定額にしたい・支払いの管理を楽にしたい
- 任意保険まで全てコミコミが良い人
- 税金やメンテナンスなど急な出費や管理をしたくない人
- 事故時の不安がある人・運転に自信がない人(月額料金にかなり手厚い保険が入っている)
- 自分で車を改造をしたい人
- トヨタ車以外を乗りたい人
- 10年以上、同じ車に乗りたい人
- 年間2万キロ近くか、それ以上走行する人
まとめ:KINTO(キント)は契約終了後に買取できなくてもお得な理由


KINTO(キント)はトヨタの車のサブスクで、月額料金が定額で車を利用できるサービスです。
- KINTOのコンセプトが『車は所有から利用の時代』だから
- クローズドエンド方式でリース残価を決めているから:手放す時に追加料金がかかりづらい契約方法
として、買取ではなく、次の新しい車に乗り換えを前提としているサービスです。
KINTOは契約終了後に買取できないことでのメリット・デメリットがあります。



メリット・デメリットを知っておくことでお得なカーライフを送れますよ!
- 車を自分のものにできない
- 追加請求が高額になっても買取できない
- 中古車市場が好調な場合の利益はない
- 中古車市場に影響されない・追加請求されない
- 売却手続きの面倒がない
- 最新の車に乗り続けられる
- 乗り換えしやすい
KINTOは『車を所有するのではなく、利用する』というコンセプトで作られているサービスです。そのため、自分のライフスタイルやニーズに合わせて最適なプランを選ぶことができます。
一括購入なら、数百万円の現金を用意して、10年後の生活まで予想して車を決めると思います。でも、今必要な車と10年後に必要な車に求めることは違いますよね?だからこそ、KINTOで今必要な車をお得に乗れることが大きなメリットになります。
KINTOは買取できません。KINTOは超絶お得にはならないけど、損しない契約方法です。
資産形成には大きな利益をリスクを背負って狙うよりも、なるべくリスクを低く損しない方法が大切ですよ。
致命傷にならないことが大切。



クレカ、〇〇Pay、ポイ活、インデックス投資をしている節約マニアの最大の敵は家と車です。車は本当にお金がかかります。
車を持っていないだけで老後の資産形成は十分クリアできちゃいます。
でも、車がないと生活できない。それなら少しでも損しないためにKINTOは良い選択肢の一つになります。
ありがとうございました。
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